この記事では、楽器の中古はやめたほうがいいについて書いています。
楽器を本格的に習いたいと考えたとき、練習をするために購入を考えますよね。
私は、部活の延長で打楽器を勉強していたため、学校に行きさえすれば楽器を練習できる環境が整っていました。
というのも、打楽器には沢山の種類があり、練習環境や置く場所まで考えると「購入しない」という選択肢もあったからです。
しかし、ピアノをはじめ、管楽器やギターといった楽器は、自宅で練習できるように購入しておくのがよい楽器。
購入を考えた場合、新品で買うのが一番ですが、金銭面などから「中古の楽器を購入する」という考えが浮かぶことも。
今回は、楽器の中古はやめたほうがいいをテーマに、メリット・デメリット・どこで買うのがよいかを紹介していきます。
楽器の中古はやめたほうがいい?
それでは早速、楽器の中古はやめたほうがいいのか紹介していきます。
「楽器をやってみたいけど、やるなら楽器を買わないと…。」と思いますよね。
しかし「新品を買うのは金銭的に厳しい」「なるべく安く、状態がよいものが欲しい」と考えた場合は、「中古」という選択肢があります。
楽器の場合、一概に「中古で買うのはやめたほうがいい!」と言い切れません!
ただ「金銭面で余裕がない」「練習用に買いたい」なら、中古がおすすめですよ!
反対に「誰も使っていないものが欲しい」「人前で生演奏するために買いたい」というときは、新品を選びましょう。
新品と中古の楽器では楽器の価値が変わってくるため、購入する価格から変わってしまいます。
安く購入できるということは、購入する上で注意しなければならないことがあるということです。
そのためには、新品と中古の特徴を知りたいですよね?
ということで、最初に新品の特徴を見てみましょう。
- 価格がとても高くなる
- 誰も演奏していない状態のものが手に入れられる
- 初期不良が見つかったとしても、販売元で保証してくれることが多い
新品で購入する場合は購入価格が高いですが、あなた自身が初めての演奏者となるため、心地よく使うことができますよ。
販売元の楽器店が保証してくれることも多く、万が一の場合は楽器自体を取り替えてくれることもあります。
金銭面に余裕のあるときは、新品を買うのがおすすめ!
また、購入した楽器で生演奏したいと考えている場合も、新品の楽器を使用するのがよいですね。
では、中古の特徴も見てみましょう。
- 誰かが使ったあとのものを使うということ
- 安く手に入ることもあり、出費を抑えることができる
中古の楽器は、一度誰かが使用したものを使うということになるため、抵抗がある場合は購入を控えたほうがよいですね…。
しかし、使い込んでいるからこそ、楽器自体の鳴りがよいということもあるので、こればっかりは個人の判断になります。
「練習用に買いたい」「個人的な趣味としてやりたい」などといった場合は、あえて新品を買う必要はないです。
中古で安めの楽器を購入したほうが初期費用を抑えることができるので、お財布にもやさしいですよ!
中古の楽器を買うデメリットは何?
中古楽器の特徴が分かったところで、購入するときのデメリットを確認しましょう。
最も注意しなければいけないのが、以下の2点です!
- 楽器の状態が悪い可能性がある
- 適正価格でない楽器がある
特に楽器の状態には注意する必要があるため、中古楽器を買って後悔しないよう、知識を身につけておきましょう。
楽器の状態が悪い可能性がある
中古の楽器は新品とは違い、ときにはかなり使い込まれたものであることもあります。
「塗装が剝がれている」など見た目で分かりやすいものもあれば、「楽器内部の状態」などは見ただけで判断しにくいところもありますよね…。
また、店舗などで実際に見て確かめることができる場合と、インターネットなどで状態を確認できないといった場合もあります。
具体的には、次に挙げる6点をしっかり確認してください。
- 抜き差し管やピストン・ロータリーなどが、ちゃんと動くこと
- 楽器の消耗品が交換済みであること
- 音が出るか、しっかりチェックされていること
- 塗装などが剥がれていないこと
- 大きな凹みなどがないこと
- 管やパイプに歪みがないこと
販売元がしっかりと管理・メンテナンスを行ってくれていれば、問題はありません。
しかし、楽器に関する知識がない個人から購入するという場合も多く、状態が全く分からないこともありますよ。
このような販売元だと、購入後すぐに故障してしてしまったというケースも少なくないのです。
中古楽器の購入を考えているなら、なるべく店舗で購入するのがおすすめ!
あわせて、初心者で楽器を購入するときは、購入する楽器に詳しい人と一緒に買いに行くとよいです。
一緒に楽器を見て選ぶことで、失敗する可能性が低くなります。
適正価格でない楽器がある
中古楽器のメリットは、新品よりも値段が下がった状態で購入できるということですよね。
しかし、明らかに状態に見合っていない値段で販売されているケースも少なからずありますよ。
場合によっては、適正価格よりも高い値段で購入させられてしまい、結果的に損をしてしまうということもあるのが現状です。
中古楽器の値段は、状態によっておおよそ以下のような値段がついてきます。
- 新品に近い状態…3~4割引き
- ある程度、使い込んでいる状態…4~5割引き
- かなり使い込んでいる状態…5~6割引き
例えば、新品で定価¥300,000(税込)の楽器が、中古で販売されていた場合。
その楽器の状態が「かなり使い込まれている」と判断された場合、大体5~6割ほど値引きされていなければ、適正とは言えなくなります。
<かなり使い込まれていたときの適正価格>
¥120,000~¥150,000(税込)
店舗販売の場合、メンテナンスの上乗せ分を考えると、具体的には4~5割程度の値引きになることが多いです。
<店舗販売でメンテナンス後の価格>
¥150,000~¥180,000(税込)
もし、このような楽器が¥200,000を超える値段で販売している店舗や、インターネット販売を見つけたら注意してみてくださいね。
中古の楽器を購入するときは、まず購入したい楽器の定価と実際の販売価格を調べましょう。
そして、販売されている楽器の状態から適正価格であるかを判断していく必要がありますよ!
オークションやフリマサイトなどはトラブルに繋がる可能性が高いため、初めて楽器を購入するなら店舗を利用しましょうね。
- 下倉楽器
- イシバシ楽器
- クロサワ楽器
どの楽器店も創業10年以上の老舗楽器店なので、安心して利用できますよ。
中古の楽器を買うメリットは?
中古楽器は注意して購入する必要がありますが、メリットも間違いなくあります!
代表的なメリットは、以下の3つです。
- 新品よりも値段が安い
- 新品に比べて演奏しやすい楽器が手に入る
- ヴィンテージの楽器が手に入る
1つずつ解説していきますね!
新品よりも値段が安い
値段についてはデメリットの見出しでも紹介しましたが、楽器に限らず、中古の商品は新品に比べて値段が安いです。
楽器も同じく、状態によって2~6割程度値段が安くなってきますよ。
また、現在販売されているモデルの楽器ほど値段は下がりにくく、販売停止となっているモデルなどは値段が下がりやすくなります。
需要のある楽器は、中古であってもそれなりの値段で取引されるということを覚えておきましょう。
新品に比べて演奏しやすい楽器が手に入る
新品の楽器はパーツとパーツが上手く馴染んでいないことがあり、その楽器が持つ能力を上手く発揮できないことがあります。
- チューニングスライドが馴染んでいなく、削りカスが出てしまう
- スライド自体が馴染んでいないから、少し硬いことがある
トランペットに限らず、中古の管楽器の場合はある程度使い込まれることで、上記のようなパーツ同士のすり合わせがしっかり行われます。
「すり合わせがしっかりする」ということは、新品に比べて「吹きやすい」ということに繋がるのです。
また、私が打楽器を勉強していたとき、新品で買ったマリンバよりも、ある程度使い込まれたマリンバのほうが音が響いてくれていました。
打楽器の場合は、演奏に使用するスティックやマレットで音が変わってしまうのですが、楽器自体の状態もかなり重要なのです。
つまり、新品で楽器を購入したときに必要な「楽器が馴染むまでの時間」を、中古楽器は短縮してくれるということ!
ただし、新品の楽器であっても、しっかりとメンテナンスを行ってくれている楽器店も多くあります。
「新品の楽器が演奏しづらい」というわけではないので、知識として覚えておいてくださいね。
ヴィンテージの楽器が手に入る
楽器には「ヴィンテージ」と呼ばれる既に生産停止となっているモデルや、同じモデルでも現在と過去でパーツや細かな仕様が違うものもあります。
- 1966年や1971年に製造といった楽器が「ヴィンテージ」ものと呼ばれる
- 50年以上、楽器として使用できるコンディションを保つ楽器
- 音の特性・材質・製品など「アタリ」と呼べるもの
「ヴィンテージ」とは、ワインの世界にある言葉です。
当たり年のワインは「ヴィンテージワイン」と呼ばれており、高級ワインの代名詞になっています。
それが転じて、年代物のギターや自動車・衣料品・カメラ・オーディオ機器などを「古い希少品」という意味で用いられるようになりました。
ギターの場合は、当時の人気アーティストが使っていたものと同じ年代・仕様のものが、とても高額な値段で飾られていることも多いです。
新品だった当時より「高い値段を出しても買いたい」という需要があることが「ヴィンテージ」ということですよ。
もちろん、ギターに限らず管楽器にも「ヴィンテージ楽器」があります。
有名なものだと、YAMAHA製造のトランペット「Xeno Artist Model」ですね。
- 1990年に誕生した「ゼノシリーズ」の最上級品
- 現在は第4世代として販売中で、それ以前のものは生産停止となっている
2019年に発売された最新モデルには、キャラクターの異なる2つのシリーズがあります。
- フリーな吹奏感と、輝かしさの中に深みのある音色が特徴の「シカゴシリーズ」
- トランペットの伝統サウンドを追求した「ニューヨークシリーズ」
「Xeno Artist Model」は、比較的入手がしやすい楽器で値段が安い場合が多いです。
そのため、出費を抑えつつハイグレードな楽器を購入することが可能!
気になったときは、ぜひ調べてみてくださいね。
しかし、どの楽器もメーカーやモデルによってはプレミアがついている場合があるため、高い値段で取引されることも多いです。
必ずしも「ヴィンテージ楽器は安い」というわけではないので、注意が必要になります。
特に初心者の方は、今の時点でメーカーの品番にないヴィンテージ楽器を購入するのは、避けたほうがよいですね。
中古の楽器はどこで買うのがいいの?
中古楽器について色々と見てきましたが「結局、買うならどこなの?」というのが、最後の疑問点です。
答えは「中古楽器の専門店」!
ここでは、国内最大規模の楽器店街として知られる「お茶の水」から、代表的な店舗を3つ紹介します。
- 下倉楽器
- イシバシ楽器
- クロサワ楽器
それでは、それぞれの楽器店を詳しく見ていきますね。
下倉楽器
1937年創業の下倉楽器は、東京のお茶の水に本店を構える老舗楽器店です。
管楽器や打楽器・弦楽器・ギター・デジタル楽器など、幅広く楽器を取り扱っていますよ。
店内の壁を埋め尽くすほど一面楽器だらけの空間になっているため、あなたが探している楽器に出会うチャンスが必ずあります♪
取扱楽器 | ・エレキギター ・アコースティックギター ・ベース ・ドラム ・パーカッション ・管楽器(木管・金管) |
営業時間 | <平日・土日>10:40~19:25 <日曜・祭日>10:00~18:30 |
定休日 | 年末年始 |
下倉楽器のイメージは、安価で初心者にもおすすめの楽器が揃っていること。
本店の他に、大宮や八王子にも店舗があり、中古ギター・弦楽器の専門店があるのも特徴ですね。
どの店舗にも知識豊富なベテランのスタッフが揃っており、接客・商品説明が丁寧ですよ。
イシバシ楽器
全国に12店舗を持つイシバシ楽器は、1938年にお茶の水で創業されました。
本店には、ギターを中心に管楽器や電子ピアノなどが、幅広く取り揃えられていますよ。
また、店内にはアコースティックギター専門店が入っていて、ギブソンやマーティンを中心にヴィンテージギターも豊富です。
取扱楽器 | ・エレキギター ・アコースティックギター ・ベース ・管楽器 ・シンセサイザー ・DJ機器 |
営業時間 | 11:00~19:00 |
定休日 | 年中無休 |
イシバシ楽器は、比較的スタンダードな楽器が多い印象があります。
東京都内を中心に横浜・梅田・名古屋・福岡といった中心都市にも店舗があるので、気になったときは覗いてみてくださいね。
初めての人には、とてもおすすめの店舗ですよ♪
イシバシ楽器はオンラインショップも存在します!なかなか実店舗に行けない環境の方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
業界No.1の品ぞろえ♪
クロサワ楽器
クロサワ楽器の創業は1957年。
東京都内を中心に13店舗を構えており、お茶の水内には6店舗あります。
「お茶の水の楽器店と言えばクロサワ楽器」というほど、目立った楽器店ですね!
取扱楽器 | ・エレキギター ・アコースティックギター ・ベース ・ウクレレ ・シンセサイザー ・電子ピアノ ・デジタル楽器 ・DJ・PA機器 |
営業時間 | <月~土曜>11:00~20:00 <日・祝日>11:00~19:00 |
定休日 | ー |
ギターやベースを中心に、電子ピアノやデジタル楽器・鍵盤楽器など、豊富な種類の楽器を取り揃えていますよ。
初めての楽器を探していたり、色々な楽器を見たいと思った人は、クロサワ楽器がおすすめです。
また、お茶の水にはギブソンギターやアコースティックギター・ドラム・弦楽器・管楽器の各種専門店があります。
販売だけでなく買取・修理・メンテナンスも対応していますので、安心して利用できますね。
中古楽器の購入は、価格が安い分それなりのリスクがあるため、覚悟が必要です。
信用できる店舗であるか、保証がついているかなど、しっかりと確認を行ってください。
せっかく中古で買うのだから、信用のある店舗で楽器だけでなく「安心」も買いましょうね!