この記事では、石油ストーブとファンヒーターはどっちがいい?について書いています。
冬の暖房としてポピュラーな暖房器具、石油ストーブとファンヒーター。
そろそろ暖房器具の準備をしたいけどどっちにしよう…と迷っているアナタ。
石油ストーブとファンヒーターで、機能面やメリットデメリット、燃費などを比較すると、どっちが高性能なのでしょうか。
頻繁に買い替える家電ではないですし、暖房費を節約するため、よりお得な商品を選びたいですよね。
今回は「石油ストーブとファンヒーターはどっちいい?」をテーマに、特徴やメリットデメリット、どっちがお得なのか比較してみました。
石油ストーブとファンヒーターが、それぞれどのようなタイプの方におすすめなのかもあわせてご紹介します。
石油ストーブとファンヒーターはどっちがいい?
それでは早速、石油ストーブとファンヒーターはどっちがお得なのか紹介してきます。
どっちも灯油を使う暖房器具としてポピュラーですし、大きな違いはないように思えます。
結論から言うと、
「温風が苦手であり、コンセントのない場所でも使いたい。音が静かな方がいい。」という方は石油ストーブ。
「便利な機能がたくさんついていて、お部屋がすぐに温まる方がいい。」という方はファンヒーター。
まずは石油ストーブとファンヒーターの大きな2つの違いをご説明します。
- 電気を使うかどうか
- 電気で動く回転ファンを使用しているかどうか
これらの違いから、「電気のない場所でも使用したい場合は石油ストーブ」「回転ファンで風をおこしてお部屋をすぐに暖めたい場合はファンヒーター」がおすすめです。
つづいて石油ストーブとファンヒーターの共通点もご説明します。
共通点は主に3つです。
- 灯油を使うこと
- 熱交換率が100%でお部屋を暖める効率が良いこと
- 加湿もできること
石油ストーブとファンヒーターはどちらも、灯油を使用します。
持ち運びできるタンク、または本体内に固定されたタンクに給油し、気化させた灯油に点火するのです。
そして熱交換率100%とは、お部屋の空気を吸気して、暖めた空気をお部屋にすべて排気するという意味です。
石油ストーブとファンヒーターはどちらも熱換率100%と非常に高いので、暖房器具としてお部屋を暖めるパワーが高いと言えます。
さらに意外ですが、加湿もできるという点。
それぞれの大きな違いや共通点をご紹介しましたが、これだけではまだどっちがいいのか決められませんよね。
石油ストーブとファンヒーターの特徴やメリットデメリットを、それぞれ詳しくご紹介します!
石油ストーブの特徴
石油ストーブとは灯油を燃料とする暖房器具のことです。
電気を使用せず、持ち運びが簡単な商品もあるので、キャンプで使用したい方などにぴったりですね。
石油ストーブの特徴とメリットを5つご紹介します。
- 電気を使わない
- 動作音が静か
- 部屋を暖めるついでに簡単な調理もできる
- 乾燥した温風が出ないのでホコリも舞わない
- 操作がシンプル
どれも魅力的な特徴がありますね。
1つずつ詳しく見てみましょう。
電気を使わない
石油ストーブは電気を使わずに使用できるのが最大の特徴。
電気コンセントのないガレージや屋外でも使用できます。
最近ではキャンプに持って行く方も多くいて、シーンを選ばずに使えるのが便利ですね。
また、災害時に停電してしまっても使用できるのも1つのメリット。
災害時に「照明代わり+調理+暖をとる」がすべてできたというエピソードもありました。
今オール電化に住んでるけど、以前より石油ストーブとカセットガスコンロを使ってる。災害時にも使えるから。311の計画停電の時は普通のマンション住みだったけどホントに助かった。暖は取れるし灯りにもなるし。
— リヴライフ漬 (@LifeLivly2022) March 22, 2022
灯油さえあれば、緊急時にとても心強い暖房器具と言えるでしょう。
動作音が静か
石油ストーブは電気を使っていないので、動作音がとても静かです。
ファンヒーターのようにファンを回転させないので、ほとんど音が出ません。
在宅時に電化製品の音が気になる方も安心して使用できますね。
お部屋を暖めながら調理ができる
こちらは正しい使い方として商品説明書に書いてあるわけではありません。
したがってあくまでも自己責任なのですが、石油ストーブの上には鍋やヤカンを置くことができます。
お部屋を暖めながら、鍋で煮込み料理をしたり、お湯を沸かすことができますよ!
くれぐれもやけどに注意してほしいですが、お湯を沸かせば加湿にもなりますので便利ですよね。
乾燥した温風が出ないのでホコリが舞い上がらない
石油ストーブはお部屋全体をじんわりと穏やかに暖めてくれます。
また遠赤外線効果がついている石油ストーブは、体を芯から暖めてくれるので真冬にはうれしいですよね。
電動ファンで強制的に風を対流させることもありませんので、ホコリが舞い上がるのも少ないです。
操作がシンプルなので使いやすい
石油ストーブのシンプルな操作性は使いやすさの1つでもあります。
たくさんの機能がついているのも便利ではありますが、お年寄りなどにはシンプルな操作の方が使いやすいことも。
さらにたくさんの便利機能がついていても使いこなせないこともあります。
そして余計な機能がついていないので壊れにくいというメリットもありますよ。
それでは、反対に石油ストーブのデメリットは何でしょうか。
考えられるデメリットを4つご紹介します。
- 速暖性がない
- ファンヒーターより給油の手間がかかる
- 追加機能が少ない
- 火事の危険がやや高まる
こちらも1つずつ詳しく見ていきましょう。
速暖性がない
石油ストーブは時間をかけてじわじわと暖かくなるタイプの暖房器具です。
「寒い冬の朝にパッと着替えたい」なんてときには向かないかもしれません。
石油ファンストーブは早く暖まるけど消すとすぐ冷えるし空気の感覚が張りつめてる
— 雪矢 (@kumo_ago) January 19, 2018
石油ストーブは暖まるの遅いが消しても一時は暖かいし空気がまろやか
ファンヒーターより給油の手間がかかる
ファンヒーターより給油が頻繁なのかについては、使用する時間で消費スピードも変わるので一概には言えません。
しかし、石油ストーブは灯油のみで熱を発生させているため、電気の力も借りているファンヒーターに比べると、灯油の消費が早い傾向にあります。
給油作業はそれなりに手間のかかる作業です。
灯油を屋外で保存していれば、わざわざ寒い外へ給油しに行かなくてはなりません。
地域差がありますが、灯油の移動販売がない地域では自分で重い灯油を買いに行く必要があります。
灯油はとても重いので、力の弱い方には重労働で大変です…。
追加機能が少ない
ファンヒーターは電気で動作している分、消し忘れ防止センサーなどの機能がたくさん付いています。
予約時間になるとオンオフしてくれるタイマー、吸気口がふさがれたときに安全に自動消火するセンサーなど、様々な機能があります。
高価格モデルには、人がいなくなったら自動で省エネモードに切り替えたり、設定温度と室内温度の違いによってルーバーの動きを変えたりする機能もあります。
しかし、石油ストーブは電気を使用していないので、そのような高機能は付いていません。
灯油だけしか使用していないので仕方のないことですが、便利な機能を求める方には少々物足りないかもしれませんね。
特徴でお伝えした「シンプルな操作」はメリットでもありデメリットにもなりえます。
火事の危険がやや高まる
石油ストーブには、地震や給油時の自動消火などの機能がついています。
しかし残念ながら消し忘れ防止タイマーのような便利な機能はついていないので、石油ストーブはファンヒーターより火災の可能性がやや高いかもしれません。
使用方法や機種による違いもありますが、消し忘れ防止タイマーなどは付いていた方が安心ですよね。
ファンヒーターの特徴
ファンヒーターとは灯油を燃焼させ、電動のファンで温風を出す暖房器具のことです。
地域によっては「石油ファンヒーター」「灯油ファンヒーター」などとも呼ばれていますね。
ファンヒーターの特徴やメリットを3つ見ていきましょう。
- 速暖性がある
- コントロール機能がついている
- 火事の危険性がやや低い
暖房器具として必要であり、さらに便利な機能も備わっていますね。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
速暖性がある
寒い冬にうれしい速暖性。
速暖性とは「お部屋をすばやく暖める能力」のことです。
石油ストーブもファンヒーターも熱交換率100%ですので、他の暖房器具と比べると速暖性が高い暖房器具と言えます。
しかしファンヒーターはファンで空気を送り、強制対流でお部屋を暖めていきます。
石油ストーブはじわじわと暖めていく自然対流ですので、ファンヒーターの方がすばやくお部屋を暖められます!
あまりの寒さにやっとこ石油ファンヒーターを購入!
— nemunemu (@namuko222) December 5, 2020
すぐ暖かい!すごく暖かい!
ここからう、動けない…
また石油ストーブは上部から暖気が上がりますが、ファンヒーターは床に近い吹き出し口から水平に温風が出てきます。
暖かい空気は上に向かっていく性質があるので、お部屋の天井付近と床付近の温度差が少なくなります。
だからファンヒーターは石油ストーブよりも、お部屋の中をまんべんなくすばやく暖めることができるという訳です
コントロール機能がついている
ファンヒーターは電気で運転を制御しているため、便利で安全な機能がたくさんついています。
例えば以下の3つの様な機能があります。
- 設定温度に合わせての自動運転
- オンオフ機能タイマー
- 速暖モード、エコモードなど
室内温度が設定温度に達したら、センサーが察知し、パワーを抑えた運転も可能です。
また灯油の残量が少なくて心配なときや節約したいときはエコモードを使用するなど、その場に合わせた機能を選べますよ。
冬の朝の着替えや夜中のトイレなど、安全で便利な機能はあった方がより嬉しいですよね!
火事の危険性が低い
ファンヒーターの中には以下の様な便利な機能がついている機種もあります。
- 消し忘れ防止タイマー
- 数時間運転すると自動で運転停止
- 異常な燃焼を検知するセンサー
やはりファンヒーターは電気で機能を制御しているため、細やかな安全装置が備えられているのですね。
しかし便利で安全なファンヒーターにもデメリットはいくつかあります。
考えられるデメリットは主に2つです。
- 乾いた温風が出る
- 人によっては操作が難しく感じる
詳しく見ていきましょう。
乾いた温風が出る
ファンヒーターはお部屋をすばやく、まんべんなく暖めることができるのが1番の特徴ですが、乾いた温風が吹き出してきます。
温風が苦手な人にとってはデメリットの1つとなるかもしれません。
また温風でホコリが舞い上がるので、ハウスダストアレルギー体質の方は症状が出てしまうことも考えられます。
人によっては操作が難しく感じる
ファンヒーターに便利な機能がたくさんあることによって、操作が難しく感じる方もいるかもしれません。
複雑な機能はいらないという方や、シンプルな暖房機能だけあれば良いという方には、石油ストーブが向いていると言えるでしょう。
性能差と燃費を比較
石油ストーブとファンヒーターのそれぞれの特徴やメリット、デメリットをご紹介してきました。
つぎに実際の商品で性能差を比較してみましょう。
今回は、暖房器具では1流メーカーであるコロナ製の石油ストーブ「SL-5122‐W」と、ファンヒーター「FH-ST4622BY」を比較します。
両製品とも人気商品であり、対応面積もほぼ同じです!
石油ストーブ「SL-5122‐W | ファンヒーター「FH-ST4622BY」 | |
---|---|---|
価格(税込) | 17,600円 | 23,800円 |
対応面積 | コンクリート:~18畳 木造住宅:~13畳 | コンクリート:~17畳 木造住宅:~12畳 |
外寸寸法 | 高さ553×幅460×奥行460mm | 高さ426×幅504×奥行334mm |
重さ | 9.9kg | 12.0kg |
タンク容量 | 6.0L | 7.2L |
暖房出力 | 5.14kw | 4.62~0.72kw |
機能 | ・耐震自動消火 ・カラー点火 ・つまみ付き遠赤外線 | ・耐震自動消火 ・不完全燃焼防止装置 ・チャイルドロック機能 ・エコ運転モード ・給油お知らせメロディー ・秒速点火(7秒点火) ・火力セレクトなど多数の機能つき |
その他 | 単1形電池2個使用(別売) |
大きさやタンク容量などに大きな差はありませんね。
暖房出力は石油ストーブが5.14kwと、ファンヒーターより高くなっています。
しかしファンヒーターは電気で運転を制御できる分、暖房出力に幅があり、その点が省エネにつながると感じました。
初期費用は石油ストーブの方が安く済みますが、その後のランニングコストではファンヒーターに軍配が上がるといった印象です。
また比較して気になったのは、ファンヒーターには書ききれないほどの機能が付いているということ。
主要な機能だけを抜粋しましたが、これ以外にもたくさんの便利機能がついていました。
小さなお子さんやペットのいるお家では、チャイルドロックは欲しい機能の1つではないかと思います。
また不完全燃焼防止装置なども、安心して使用するために欲しい機能ですよね。
しかし石油ストーブが乾電池で動くという点も、使用用途や環境によっては、とても魅力的なポイント。
室内でも使え、キャンプや屋外作業でも使えるのは、必要な方にとってはとても便利な機能です。
そして石油ストーブのレトロなデザインが好きだという方もいらっしゃいますね。
石油ストーブをおすすめしたい方
両方の特徴やメリット/デメリットを紹介してきましたが、「結局どっちがいいの?」と迷う方もいますよね?
そんな方の為に、どんな方に向いている暖房器具なのか紹介していきます。
総合的に考え、石油ストーブをおすすめしたい方からご紹介します!
- ガレージやキャンプなど、電気のない場所でも使用したい方
- 日常使いしながらも災害用としても備えておきたい方
- 暖を取りながら簡単な調理もしたい方
- 乾いた温風が苦手な方
- インテリアやお部屋の雰囲気にこだわりたい方
- 動作音の静かな家電が欲しい方
穏やかにじんわりと暖かく、簡単な調理もできるのがうれしい石油ストーブ。
ふだんは室内で使い、キャンプなどに持って行くこともできます。
いざとなれば災害時にも使用できるというのはとても頼もしいポイント。
そして乾燥した冬の季節に、さらに乾燥した温風が苦手だ、という方は意外とたくさんいますよね?
私も暖房の乾燥した温風でのどが痛くなったり、ドライアイが悪化したことがあります。
在宅ワークや赤ちゃんのお昼寝時などにも、動作音が静かなのはとても嬉しいですよね。
また、石油ストーブはそのレトロな形が「完成されたスタイルと機能を兼ね備えている」と好評です。
雰囲気のある石油ストーブで冬をおしゃれに過ごしたいあなたにもおすすめですよ。
数ある石油ストーブで私が1番オススメなのは「トヨトミの筒型石油ストーブ」
あたたかみのある丸い形はレトロ感たっぷりで、お部屋の雰囲気を邪魔しないと口コミでも大人気となっています。
石油ストーブの周りをぐるりと囲んで暖を取るのもよし、まるでたき火のような灯りを見つめながらおしゃべりを楽しむこともできます。
遠赤外線効果によってじんわりと暖まったお部屋で、ゆったりとした静かな時間が流れていく…。
そんな心までほっこりと温かくなるような石油ストーブです。
ファンヒーターをおすすめしたい方
続いてご紹介するのは、ファンヒーターをおすすめしたい方!
- 速暖性がほしい方
- たくさんの便利機能がほしい方
- 石油ストーブより節約したい方
- 消し忘れ防止タイマーなどが高い安全性がほしい方
やはりお部屋を素早く均一に暖めてくれる暖房器具が1番!と思う方はファンヒーターがおすすめです。
寒い朝の着替えや、帰宅後すぐにお部屋を暖めたいと思う方にぴったりです。
先ほどご紹介した便利機能には、7秒で点火してくれるという優れた機能もありました。
そして便利機能のエコモードなどで運転の強弱をコントロールできる分、石油ストーブよりも灯油を節約できるのも嬉しいポイント!
また消し忘れ防止タイマーがついているので、安全性を重視したい方もぜひ購入してみてはいかがでしょうか。
そんなファンヒーターでおすすめの商品は「ダイニチ」です!
「エコおまかせモード」で灯油を自動で節約することができ、冬の暖房費を節約したい方にぴったりの1品です。
また気になる点火、消火時の灯油のニオイをカットする消臭システムも搭載。
木造住宅には12畳、コンクリート住宅には17畳まで対応しているので、ワンルームにお住いの方や、リビング用にちょうどいいサイズ感です。
まとめ
今回は石油ストーブとファンヒーターのどっちがいいのかについて検証しました。
求める機能の多さや生活の中での役割の違いなどは個人によって違うので、どっちも甲乙つけがたい結果となりました。
温風が苦手で動作音の静かな暖房器具がいい方や、単純にお部屋を暖めるだけでなく、レトロでおしゃれな雰囲気も魅力的だと感じる方には石油ストーブがおすすめです。
対して、とにかく暖めるスピードが早く、便利機能や安全対策がしっかり備わった商品がいいと感じる方にはファンヒーターがおすすめでしょう。